2017年のエッセイ

日本の古本屋 2017年 1月 3日
届いた本 2017年 1月15日
夏が終わって…… 2017年 9月 3日
上高地 2017年11月12日
クロマチックハーモニカ 2017年12月11日
オーバーヘッドスキャナー 2017年12月31日


日本の古本屋 2017年 1月 3日

 昨年5月に、リハビリから、マッサージ専門の一人部署に人事異動して以来、これまであまり読んでこなかったタイプの書籍にも目を通すようになりました。少し読書の幅を拡げていると言えば、聞こえは良いのですが、このところ、ちょっと昔を回想しているという感じですね。
仕事柄、新しい情報をタイムリーに得ておきたいということは、いつでもあるので、そういうときは、アマゾンなどで本を検索して、内容紹介などで必要を感じるなら取り寄せ、OCR、テキストにする段階を経て、読むことができています。
が、タイムリーに求めるものでなければ、古書専門のネットオフや、ブックオフのオンラインショップにたよっています。また、新しい書籍でも、調べると、意外に早く出てくることもあるので、最近は専らこちら感ありありです。
ただ、その手のショップでも、さすがに20世紀に出版された本は、めったに入荷がありませんので、空振りになることとても多いです。それで、そういうときは、日本の古本屋です。

 こちらは、日本全国の古本屋が登録している書籍検索サイトなので、同じ書名でも、北から南まで、いろいろなお店がヒットすることがあります。お値段も“古本の状態”で、上下します。また、プレミアがついて、定価よりもずっと高額になっている本があったりもあれば、その逆、1円の本があったりもします。

 ここしばらく、というか、くりすますぐらいからでしょうか、『そういえば、小学生の頃に、図書室で読んだあれは、なんだったのだろう?中学のとき、街の本屋さんで立ち読みしたあれは、なんていう本だったのか?高校から自転車で通った、あの歯医者の待合室で読んだあの本は一体何という本だったのだろうか?』などなど、とりとめもない記憶の断片から、その本を探すということをやっています。
本の書名がたしかな場合は問題ないのです。たとえば、小学生の頃に読んだ本は、“宇宙船ドクター”だったと分かっていますから、すぐに検索で出てきます。困るのは、書名が分からない場合です。小説の登場人物のうち一人は、こういう名前だったとか、こんな風なストーリーだったとかとなると、まるで雲を掴むような話になります。とにかく、ここ数日、記憶の糸をたどって、本探しを繰り返しているのですね。

 その甲斐あって(どの甲斐あって?)、ようやく一冊、本の書名が分かったのです。それは、翻訳された小説でした。それを頼りに、ネットオフやブックオフで検索しても残念ながら古すぎるのか、出てきません。そこで、日本の古本屋で調べてみれば……、ありました。とある書店一つがヒットしたのです。
懐かしいので、もう一度読んでみたいとは思います。でも、送料をプラスすれば、千円を越えます。おそらく本の定価の3倍ほどです。そこまでして読むほどのものなのだろうか?……。

 悩んだ末、というかそれほど悩んでもいなかったと思うけど、さっき、注文ボタンを押してしまいました 笑。

 それにしても、まだ記憶の断片の遙か彼方になっている本が、いくつもあります。今回見つかった本も、小説に出てくる人物の名前が、果たしてわたしの記憶と合っているのか?それとも違っているのか?40年の時を超えて確かめられる、わたしの記憶力! ……というほどのものかねぇ 笑。


届いた本 2017年 1月15日

 待っていた本が届きました。さっそく封筒にはさみを入れて本を取り出します。封筒から出てきた本は、新書版です。それをさっそく紙の束にして、ドキュメントスキャナーに通してテキストファイルにする手続きを始めます。枚数は122枚、つまり244ページの本です。スキャン終了で、OCRソフトe.Typist NEO v.15でテキストファイルで出力。そして、それを自作の誤認識修正ソフトを通せば終了です。
緊張の瞬間です。
メモ帳で開いてみます。

 読み始めてすぐ気がつきました。
これ違う!!

 飛んだ勘違いでした。主人公の名前も違えば、他の登場人物も異なっています。もちろんストーリーも全く違います。ただ、読み始めてすぐ気がつきました。これは、このところ探している本の一冊には違いないのです。ええ、そうなんです。どうやら複数の本の内容が、わたしの頭の中でごちゃまぜ?あるいは入れ替わり?
Aという本の書名が、Bという本の書名に置き換わって記憶が再構成されていたのです。まさにfalse memories、フォールスメモリーです。ったく困ったものです。記憶の心理学、錯覚の心理学をもう一度勉強しないといけませんねぇ 笑。

 記憶が間違っていようと、入れ替わっていようと、届いたものは、届いたのですから、最後まで読みましたよ。なんてったって、これも探していた本の一冊であることには、間違いはないのですから。

 さて、どうしたものだろう?
いちばん探していた本の書名は、一体何だったのだろう?なぜ、他の本の書名と入れ替わっていたのだろう?だんだん疑わしくなってきます。本当にそのような本を読んだのだろうか?もしかして、何か他の……、たとえばテレビで見た物語、ラジオで聞いたストーリー、あるいは漫画本で読んだものだったとか、まさか誰かから聞いた話だったのか?そういえば、週刊誌や月刊誌の連載を床屋の待合室で読んだってこともありえるのだし、となると本屋で立ち読みも考えられるのでして、……。ホント、記憶っていいかげんだよなぁ 笑。


夏が終わって…… 2017年 9月 3日

 マイ記念日というものが、ある人はあると思います。まっさきに思いつくものに誕生日があります。他には例えば初めて運転免許証をもらった日とか、初めて給料をもらった日とか、それから、わたしの初出勤日は、3月24日です。盲学校を卒業して、いつから出勤すればいいですか?の問いに、いつでもいいよというので、そういうことにしましたというだけのお気楽記念日ですね 笑。
そして妻やこどもたちとの記念日もマイ記念日として、わたしは大切にしています。

 8月の最初の週は、妻とできるだけ、それがたとえ日帰りであろうとも、旅行に出ることにしています。二人の記念日の一つだからですね。
今年の8月、最初の休日は6日になりました。ですので、この日に近くの温泉宿に予約を入れていたのでした。それにしても、先月発生した台風5号が台風6号の影響を受けて、ややこしい進路……、迷走台風になって太平洋上を一週間ほど迷ったあげ句の果て、前日5日日本に接近。これはどうなることか?と、思ってはいたものの、なんとなく大丈夫だろう……、もちろん気象情報はきっちりチェックしての判断ですから、やばいとなれば、即対応する構えは忘れておりません。

 空はきょうも晴れ。日記を見ると、最期の雨は先月の30日になっていますから、あれから一週間続いた“夏”です。気温も朝から25度を越えています。カバンにいつもの旅支度をしてクルマに乗ります。途中、今夜のおとも、ワインとおつまみを買い求めるために、道の駅に立ち寄ります。わたしも妻もワインは、からくちが好みです。色にこだわりはあいませんから、辛口なら赤くても白くても、ロゼでもいいのです。銘柄にもこだわりなし。千円台でおいしければ何でも『いらっしゃーい』なのです 笑。
こうしてカバンを、家を出たときより、少し重くして目的の温泉宿にチェックイン。さっそくお風呂です。今回は、露天風呂付きのお部屋にしたのです。プライベートバスですね。

 露天風呂に入っていると、ぽつりぽつり。もしかして……、もしかしなくても雨です。空はしっかり晴れていて雲一つないと妻は言います。なのに、ぽつりぽつり。これは一体?

 のんびりお風呂をいただいた後、おいしいお食事、地酒もつけてもらって、妻とおしゃべりしながら、ゆっくりいただきます。そして、ごちそうさまで立ち上がります。他のお客さんたち、とっくに食べ終わっていなくなっているようで、いるのはわたしたちと、仲居さんだけ。「明日の朝食はどうなさいますか?」との問いに、「ここが目的地なので、帰るだけです。ですので、8時でお願いします」と告げて部屋を出ました。
そうしてお部屋に戻って、もう一度、今度は夜のプライベート露天風呂に入ろうと、ベランダに出てみます。すると、夕方のときとは空気が違うのです。そのとき妻が「霧よ」と言います。辺り一面霧がかかって真っ白。それにライトの光が拡散して幻想的な雰囲気になっているのです。
「これはお天気の神様の大サービスだな!」

 翌朝7時に起きて、プライベート露天風呂にお湯を張って入ります。と、そのとき、カタカタカタカタと、揺れを感じました。地震です。震度は2でしょうか。風呂に注ぐ温泉のパイプから、それまでとは違った勢いのあるお湯が出てきます。これはもしかして地震のせいかな?そう思って、湯の注ぎ口に手を当ててみると、湯の温度は変わっていませんが、明らかに圧が強くなっていることが分かりました。もし、この後、更に強い揺れが来るようなら迷わずお風呂を出て……と、思っていると、温泉の湯量が元に戻っていったのです。『はてさて、地下で地震ナマズが何をしているものやら……』
この日、他に予定は何もないので、朝食をいただいてから、ゆっくりチェックアウト。帰途についたのでした。もちろん、台風の心配もちゃんとしています。どうやら明日の午前に最接近するようです。空は晴れ。今のところピーカンの晴れです。

 そして翌8日。いつ降り出したのか?外は雨風。台風5号が最接近し、遠ざかりました。
これを書いているきょう、アメダスによると、8日の総雨量は96mmで、8月で最高雨量を記録しています。その次が25日の51mm。第三位が24日の51mmです。
一応8月に降った雨の1日当たりの平均雨量を出してみると11.4mmです。この値が多いのか?それとも少ないのか?とりあえず、2008年からの10年間の8月に降った1日平均雨量で比較してみますと、第一位は、2014年の14.3mm、第二位は、2013年の13.0mm。そして第三位が、今年の8月となったので、雨の多い夏だったとして良さそうです。

 であれば、雨の多い年は暑くなかったのか?が気になるところです。
そこで、同じ10年間の8月31日分の最高気温の平均値と、最低気温の平均値を出してみました。以下が、その結果なんですけどねぇ……。ぱっと見で、雨量と気温との相関関係なさげですよね。でも、平均最高気温と平均最低気温は、似ています。1位から4位、6位と10位は、同じ年です。

2008〜2017年、各都市の8月の降水量、最高気温、最低気温の比較
平均降水量 平均最高気温 平均最低気温
順位平均降水量
1201414.3
2201313.0
3201711.4
420088.5
520118.0
620096.2
720155.3
820103.9
920163.9
1020123.3
順位平均最高気温
1201034.3
2201233.0
3201332.9
4201631.3
5201131.1
6201730.8
7201530.6
8200830.3
9201430.3
10200928.8
順位平均最低気温
1201025.1
2201224.4
3201323.9
4201623.5
5201523.3
6201723.2
7201123.2
8201422.9
9200822.5
10200922.2

 だからどうした?!というだけの話なんですけど、ただ、数値で遊んでみただけです 笑。

 先週の土日に、思い切って大掃除をしまして、使っていない物、もう使わない物を手放す手続きをいたしました。理由は、やはり地震です。『いらない物はかたづけたほうがいいよ』と、教えてくれたのだと思っています。
今回、特にウィンタースポーツものとして、スキー関連ですね。わたしも褄も2011年のスキー以来、スキーに行かなくなりました。あれから6年。やはりもうしないでしょうと思ったわけです。そして子供たちのスキーも成長とともに持たせました。ということは、成長とともに使わなくなったということです。つまり25年分ほどがあるということです。
一応売却の可能性も確かめはいたしましたが、どれも古すぎてNGとのことでした。ただし、わたしの最期のスキー板については、わたしの職場の男子たちでもらってもらえるとのことでしたので、これを書いているきょう、手渡してきたのです。
出したスキー板は、幼児用のも含めると、12セット、ストックが8セット、スキー靴が8足。それにスキーウエアとその下に着るアンダーウエア、スキー帽や手袋、ゴーグルなど一家四人分です。こんなにあったのかぁと思わず感嘆の声がでてしまうほどです。
それら全部がなくなってみると、完全に一部屋分ができるほど!もう笑うしかありませんでした。

 ものはついでです。タンスなどを開いてみると、やっぱりあるんです、もう着ない冬用の衣服が。それらもまとめて手放しましたら、思った以上に風通しが良くなりました。冬物って、どれだけうまくたたんでも、どうしたってかさばりますよね。ですから、やっぱり冬物処分は、定期的にやったほうがいい!そう思ったのでした。


上高地 2017年11月12日

 岐阜県奥飛騨、平湯のホテルをチェックアウトした私と妻は、真冬さながらにダウンジャケットを着込んで凍結した道路を滑らないように慎重に平湯バスターミナルに向かって歩きます。確かにホテルマンが言っていたように、外は雪は降っていませんでしたが、完全に氷点下。ときどき道路のくぼんだ所に氷が張っています。そうやってバスターミナルに着く直前に一大のバスが目の前を発車して行きます。
きょうの行き先は、上高地。一台のバスを見送った後、発券所でチケットを買い、乗り場で待てば、すぐまた一台がやってきました。それに乗って座席に座れば、次々と乗客が乗り込んできて、あっという間に満席です。そして出発。上高地に向かって動き出します。

 上高地のバスターミナルで降りたわたしたち、平湯よりも寒いと感じて、ジャケットのファスナーを目一杯あげて歩き出します。
「もしかして、ここマイナス5度?」
「もっと低いかもしれないわ?」
「かもな……」
「このまま行くぅ?」
「明神池まで?」
「うん」

 時間は、9時半。バスを降りた人たちのほとんどが、それぞれの行き先に散っていきました。その半分ほどは、どうやらわたしたちと同じようです。みんなそろりそろい、滑らないように凍結した道路を歩いています。
わたしたちも歩き始めます。舗装道路は、すぐにただ整地しただけのやま道になります。今、もし気温が氷点上なら、足下は、泥と砂利と水たまりのはずですが、実際は氷点下。足下はすっかり凍ってカチンコチンです。ときどき、シャリッシャリッと霜柱を踏みしめる音に変わることもありますが、濡れることはありません。気をつけなければならないことは、凍って滑らかになっている路面に足を滑らせることです。
以前来たときより、ずいぶんときれいに整地されています。そういえば、去年のことでしたか、皇太子様が来られるということで、歩かれる道は、きれいに整地されたのだとか。もしかして、この道もそうだったのかもしれません。もっと凸凹、岩のかけらが転がっていたりもあって、いかにもワイルドな感じだったような……。とはいっても、舗装したわけじゃないので、相変わらずではあります。
ときどき、キャンパーと思われる人を見かけたり、先を急ぐ人たちに追い抜かれたり、戻ってくる人たちとすれちがったりしているうちに、道が左に大きくカーブしてきました。もうすぐ橋で、その先、まもなく明神池です。
ようやく着きました。時計は、10時半です。着いてみると、意外に多くの人たちがいるようです。わたしたちも湖畔をぶらぶら歩いて、写真を撮ったり、ちょっと足を止めて静かな湖面からそよいでくる風を感じたりして、久しぶりの明神池周辺を散策です。

 そして、近くにあるオープンカフェで、お汁粉とコーヒーをいただきながら、のんびり妻と語らいます。そういえば今シーズン最後の営業のようです。お店の人に聞けば、15日で閉山。来年4月27日の開山まで、長い冬季閉鎖になるのだとか。そうなのかぁと思っているうちに、時間は11時半。
お店の方と挨拶を交わしながら席を立ったわたしと妻、バスターミナルに向かって歩くことにしました。

 路面の様子がさっきと少し変わってきています。日差しが差し込むようになり、太陽光線に照らされている部分の氷が溶け始めています。そこに足を乗せれば、凍った表面にスケーティングしていた今朝とは違って、ぬかるみに足がいくらか沈みながらズズズリッと滑る感じです。歩くほどに、溶けていない部分と、いくらか溶けた所、すっかり溶けた場所が、まだらにある。そういった感じです。気温も上がってきているのでしょう。あれほどピーンと張り詰めた寒さが、いくらかゆるんできています。日に照らされるところを歩いていると、日差しが熱いとさえ感じます。

 そしてバスターミナル辺りに戻りました。時間は、お昼。そのあたり、わたしたちが来たときより人も増えて、にぎわっている様子です。お食事処は、きっと並ばなければお昼をいただくこともできなさそうです。

「ここで何か食べる?」
「もう人でいっぱいみたいだわ」
「何かおみやげいるかい?」
「たぶんいらないと思うわ」
「どう?このままバスで平湯に戻って、そこでお昼ってのもいいんじゃない?」
「そうね」

 ちょうど出発のバスがいます。それに乗り込めば、二人で並んで座る座席はもうありません。通路側に一人座席がいくつかあるだけです。わたしは前、妻は後ろの座席に座ります。座ってみると、わたしたち二人の横、窓側の二人の女性は、中国の人たち、ツアーで日本に来ているようです。ときどき何か言葉を交わしています。中国の言葉だと分かるのですが、何を言っているのか分かりません。ほんと、こういうとき、分かったらいいのになぁと思うのですよね。

 バスは出発しました。ふと気がつくと、わたしの隣の方、居眠りを始めたようです。わたしの右腕の上にその方が……。どうしよう?とか思いますが、たいした時間でもないので、そのまま寝ていてもらうことにしましょう。
そして、平湯バスターミナルに到着。後ろの女性が、わたしに寄りかかって寝ている女性を起こしたようです。わたしからさっと離れました。
ではと、わたしは妻と立ち上がって、降りる乗客の列に入れば、その方たちも立ち上がったようです。

 バスを降りて向かう刃、近くの食堂です。そこで、そばをいただきます。そして、お店を出たわたしたち、もう少し行ったところの酒屋さんの店頭で温泉卵もいただいて、昨夜泊まったホテルの駐車場に向かいます。あれほど凍っていた道路もすっかり乾いています。日差しはすっかり秋に戻っているようです。


クロマチックハーモニカ 2017年12月11日

 昨年使ってもらいそびれたハーモニカをしばらく吹いていました。音色はふんわりというのかな、やわらかな感じで良かったですよ。ただ、これは半音を出せないのです。ですから、演奏できる曲にどうしても限りがあると言いますか、わたしが吹いてみたいと思う曲ができないという方がよいでしょうね。
そこで、調べてみると、あるんですね、半音も出せるハーモニカが。ただ、お値段が、ちょっと高いのです。それでも、やっぱり吹いてみたいので、買ってしまいました。

SUZUKI クロマチックハーモニカ スタンダードモデル SCX-48
17,500円

 これを吹いてみると、ええ、出せるんですよ半音も。ですから、もうどんな曲でもできることになります。
そこで、インターネットでクロマチックハーモニカを調べていたら、ユーチューブに【南 里沙】ルパン三世 - YouTubeを見つけました。
えっほんとなの?ハーモニカで、あんなテンポの速い曲を!どうやって?
なんか勝手な思い込みかもしれませんけど、 ♪ゆうやぁぁけこやけええぇのぉあぁぁかぁとぉんーぼおおおおぉおぉおぉ♪ みたいに、スローな曲を憂いたっぷりに演奏するものだと思い込んでおりました。
とにかく聴いてみよう!と、出してみれば、前奏が始まってすぐ、すごい!これハーモニカなの?どうやってこんな風に吹くことができるの!?すげぇすげぇ!まじか!うぉーぉぉで、何回も聴いてしまいました。

ハーモニカは一日にして鳴らず!
まじ、そう思いました。

 練習あるのみだわ。
そう思っていましたら、南里沙さんがラジオに出演するとの情報をゲット。これは聴かねばなるまい。
まずはネットラジオレコーダーでその番組を録音予約します。一方で、ポータブルラジオを机に持ってきて、番組が始まる直前にチューニングです。そしてパソコンでは、その番組サイトをネットで呼び出し、ついでにメッセージも送ってしまいます。
そのメッセージですけど、ええ、読まれました。読まれるだけでなく、南里沙さん本人からうれしいメッセージもいただけました。やったね!公共の電波で私個人に、ああ言ってもらえると、俄然元気でちゃいます 笑。

 そのこともあって、この後、もう一本クロマチックハーモニカを買う決断にいたったのです。理由は、春に買ったSUZUKIのクロマチックハーモニカですが、これは3オクターブの音域をカバーするのですが、高音の音がとても出しづらいのです。調べてみますと、“個体差”と分かりました。楽器には当たり外れがありまして、やっぱり試奏させてもらえるなら、そうした方が良いのですけど、ネット注文ですし、それほど高価なものでもありませんから、試奏なしで買ってしまった外れ品だったかなぁです。
でも、もっと重要な理由というか、なんとかに付ける薬ないみたいな話になっちゃいますけど、南里沙さんが使っているクロマチックハーモニカと同じメーカーにしたい!ってことですね 笑

HOHNER ホーナー クロモニカ 280 C調 280/64
19,980円

 やっぱりネット注文なので試奏なしで心配はあったのですが、届いてすぐ吹いてみますと、低音から高音まで、4オクターブ、変なくせがありません。当たり外れということなら、当たりのハーモニカが来たのだと思います。
今は、もっぱらこれです。

 職場でのクリスマスイベントは、15年を経て、少しずつ変遷してきていますが、ずっとフルートの生演奏を続けてきています。演奏曲数も増えていまして、相変わらず緊張はしますけど、それなりに楽しんできたかなぁです。
その楽器を今年初めて、ハーモニカに変えようと、ホーナーのクロマチックハーモニカでクリスマスソングの練習の毎日を過ごしているのですね。
そして、今日、そのかいがあったのか?それとも……

 予定時間少し前に、今年は各部署からわたしを入れて4人に集まってもらいました。サンタクロースは、ケアマネージャーにやってもらい、わたしはトナカイの衣装を着ての参加です。

「さあ、時間です。今年もよろしくお願いします」
「楽しくいきましょう」
「それじゃあ、こちらからお願いします」

 わたしは病室の前でホワイト・クリスマスの演奏を始めます。サンタのケアマネが「メリー クリスマース!」と病室に入っていき、その後を追うように、ささやかなプレゼントが山積みになっている“そり”にデコレーションされたワゴンを押して、レディーサンタとトナカイに扮した二人が入って行きます。そしてわたしも、ハーモニカを吹きながら後を追います。
ベッドサイドでは、レディーサンタやトナカイから手渡されたプレゼントをサンタが受け、易しい言葉を掛けながら患者さんに贈ります。
うれしそうに受け取る女性、涙ぐむ男性。知らぬ存ぜぬを決め込む方がいたりもあれば、意識不明の方も……。そうやって、一人一人にプレゼントと、声がけと、音楽と笑顔を届けながら病室を一つ、また一つ。
45分後に、「おつかれさまでしたぁ!」で、それぞれが、自分の仕事に戻っていきます。わたしとトナカイの介護士とで、後片付けをして、反省点などの記録に取りかかるのでした。


オーバーヘッドスキャナー 2017年12月31日

 半月前、オーバーヘッドスキャナー PFU ScanSnap SV600A をネット注文しました。このスキャナーのセールスポイントは、

  1. 様々な原稿を簡単に電子化できる。
  2. 新聞や書籍の見開きなどの大きな原稿でも、裁断せずに読み取れます。
  3. 最大サイズはA3横まで。
などがあり、この2番目に、わたしは引かれたのです。なぜなら、2001年以来、効率の良さと、正確な読み取りのために、本を裁断し、髪の束にすることを選択することにしたからです。詳しくは、新しい読書にあります。ただ、本を裁断することに、もうすっかり慣れたとはいえ、やっぱり気持ちよくできるのか?と問われれば、どこか後ろ髪を引かれる思いがあります。ですので、その代わりに、スキャンで得た画像は、2011年9月から、すべての書籍を残すことにしたのです。もちろん、ハードディスクの記憶容量が飛躍的に増えたことで、画像データを記録しやすくなったことは言うまでもありません。

『ここで、オーバーヘッドスキャナーを使えば、もう本を裁断することも必要ないに違いない』
そう思って、購入したのです。そして届いてすぐ、パソコンに繋いでやってみました。

 結論!
だめです!
理由はこうです。

 ページ数にもよりますが、一冊スキャンするのに、たっぷり2〜4時間かかり、その割に誤認識文字がぱらぱらと現れ、しかも文字単位で誤認識するレベルではなく、単語単位、行単位で文字が化けるので、文脈から化ける前の文字を推定することができないことも多く、けっきょくフラットベッドスキャナで、そのページをスキャンしないとならなくなることもそこそこあるのです。

 正直迷っています。オーバーヘッドスキャナを使い続けるのか、それとも本を裁断する方法に戻るのか?
まだ、誤認識率を下げるためのなんらかの方策があるのではないだろうか?もっと、効率良くできる方法があるのではないだろうか?このままでは、20世紀にやっていたフラットベッドスキャナの原稿台に本を裏返して乗せているのと、大して変わらないような気がします……。